ドラえもん のび太の恐竜


抽象的な意味での恐竜を世界から発見しようとがんばってみましたが、自分の想像力とこじつけの狭間で葛藤してしまったので、シンプルにこの作品を紹介したいと思います。

大人になってからも数多くのドラえもん映画を見たが、もしかすると一番の名作かもしれない!おもしろい!

まず、ドラえもんたちが動いているというところから始まって、次に勇気とか友情とか感動とかで子どもたちはドラえもんに熱狂している(していた?)。そして、その一段上にもドラえもん映画には見るべき部分が多くある。大人が見ても楽しめる凝った描写やさりげない伏線の張り方には藤子・F・不二雄は生粋のSFストーリーテラーであったのだと改めて思わされる。

この「のび太の恐竜」にはその3層構造がはっきりと分かれていて、おもしろい。

恐竜が出るわ出るわで、ドラえもんたちは逃げるし、戦うし、桃太郎印のきびだんごを投げまくる。めちゃくちゃ分かりやすく動くから子どもたちはめちゃくちゃ楽しい。

次に物語はドラえもん映画お決まりの、ドラえもんたちと協力していくキャラ(今回はピー助)との仲をそいつらの利害の元、引き裂こうとする悪党(今回は未来から来た恐竜コレクターと恐竜ハンター)の三角関係に勇気と友情と感動をぶち込んでくる。仲間が捕まったら絶対助ける!分かりやすくて楽しい!

そして、その子どもたちが楽しむ部分を影で支える細やかな仕組みが素晴らしい。

まず、タイムマシンに乗って移動する時の背景がやばい。おれが記憶しているあの時空の背景はこんな感じ。

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で、のび太と恐竜の時空の背景はこんな感じ    t02200165_0720054010960286842

下の方がタイムトラベルをするという行為の重大さをしっかりと受け止めているように見える。本人たちも白黒になってしまっている。それほどタイムトラベルは過酷なのだ。

そして伏線のさりげなさは全児童向け映画に、というより全映画に見習ってほしい。

ストーリーの途中でドラえもん一行が襲われるティラノサウルスに桃太郎印のきびだんごを投げたあの行為がのちのち・・・。

ピー助が月に向かって悲しみのあまり咆哮する行為、なぜ月に向かって吠えたのか・・・。

そして、この映画はラストが最高すぎる。ピー助を無事白亜紀に返し、のび太はピー助が遊んでいたボールを抱いて一人思い出に浸る。あの感じは最高にリアルだった。

 

で、一番すごいなと思ったのはピー助は元々のび太が発見した卵の化石をタイム風呂敷で復元させてもので、ピー助は卵のまま生まれることなく死んでしまった恐竜だったのだ。みんな気付いていたかもしれないけどおれはこれに気付いたときぞくっと感動した。

ちなみに「のび太と恐竜」はあの「E・T」が作られる際に参考にされたという噂もある。